友人からリーフを譲って頂きました。
はじめてのEV(電気自動車)でわからないことばかり。
そこで、色々と調べました。

車両
2010年12月発売のいわゆる初期型。
グレードはX。オプションでバックモニターという感じです。

乗った感じは、量産型プロトタイプ。
特にメーター周りが車屋さんが作った家電。
変な?ガソリンマークが2つあったり、0と1がデジタルっぽく書いてあったり、出力と使用範囲が丸と二重丸だったり、旧車のデジタルメーターが高級車にのってた感じの違和感。
乗っていて思うのは、走行可能距離を通常は消したい。急な上り坂とかだ10倍速で減っていくので、気になって仕方が無いです。
なぜ非表示を選択できるようにしなかったのだろうと思います。
また、エンジンの現在の出力=消費ワット数を知りたいわけです。
スピードメーターだけじゃなくて、エンジンの回転数も知りたいでしょう。
デジタルなんだから、そのあたりをもっと柔軟にして欲しい。
後付けすれば良いのですが、面倒なのです。
(追記:ナビの画面にタコメーター的なエンジンの出力と回生などの表示がありました。
欲を言えば、バッテリーの残量kWhやバラツキも欲しかったです。)

乗り心地は高級車。まさにコンフォートカーです。
すーっと加速して、綺麗に減速します。モーターなので、0からは60kmはかなりの加速です。
若干、インバーターの音がしますが、スピーカーも優秀なのかほとんど気になりません。
以前に、ミニキャブミーブに乗った時に、耐えられなかったモスキートノイズは感じませんでした。
10年落ちですが、錆も少なく、まだまだ乗れそうです。
バッテリー
走行距離は約60,000kmで、バッテリーの劣化が6セグといわれる状態です。
当初12あったゲージが6になった50%の状態です。

24kWhのバッテリーを積んでいるので、12kWhぐらい使える感じでしょうか。
満充電のエコモードで走行可能距離は76kmです。
電費が7km/kWhと言われているので84kmぐらいあって欲しいところですが、結構厳しめです。
(個体差があるようで、6セグでも85kmぐらいの車両もあるようです。)

通常のドライブモードだと10%ぐらい下がって、さらにエアコンを入れると10%ぐらい下がります。
つまり、60kmぐらいになるのですが、ギリギリは怖いのでエコモードで片道30kmが充電なしで使える範囲という事になります。
ガソリン自動車のリザーブタンクで走れる走行距離が50〜100kmなので、常にエンプティーランプが点灯状態と思うとドキドキする方の気持ちがわかります。
沖縄の場合は、那覇空港から名護までが80kmぐらいなので、片道の途中で1回充電。という感じです。
私の場合は、往復10kmの通勤利用なので、多少の寄り道は十分可能です。
電池の劣化を考えて、毎日80%までの充電の利用予定です。
スマホの充電の感覚で、毎日充電です。
ただ、逆に考えると、遠出はしづらい部分はあります。
セカンドカー的な利用になりますが、走行距離の長いEVかガソリン車が家にあるか、近くにカーシェアのサービスがあれば問題ないです。
また、バッテリーが弱っているためか、回生ブレーキ(メーターの上の左側の二重丸)も通常は1段階しか使えません。時々2段階まで使えるという感じです。
特に満充電だと、回生ブレーキが全く使えない状態になるようですので、80%充電が正解かなというところです。
Leaf SPY
ODB2と呼ばれる読み出し装置とスマホのLeaf SPYというアプリで、リーフの状態が確認できます。
だだし、読み出し装置にもいろいろな種類があり、当たり外れもあるようで、一番左以外はLeaf SPYでの読み取りができませんでした。

Amazonのコメントでは、どれもできたという報告があったものを購入したのですが、3つ連続で外れたため、2倍以上高かったのですが、海外で評価の高い製品を購入したところ、簡単に接続できました。

セグ数とSOHの関係
バッテリーの能力はSOHで表されるらしく、セグ数との関係は下記の通りらしいです。
セグ数 | % | 下限値 | 間隔 |
12 | 100 | 85 | 15 |
11 | 85 | 78.75 | 6.25 |
10 | 78.75 | 72.5 | 6.25 |
9 | 72.5 | 66.25 | 6.25 |
8 | 66.25 | 60 | 6.25 |
7 | 60 | 53.75 | 6.25 |
6 | 53.75 | 47.5 | 6.25 |
5 | 47.5 | 41.25 | 6.25 |
4 | 41.25 | 35 | 6.25 |
3 | 35 | 28.75 | 6.25 |
2 | 28.75 | 22.5 | 6.25 |
1 | 22.5 | 16.25 | 6.25 |
下限値を1ヶ月下回るとセグ欠けとなるらしいです。
経年と走行距離からざっくり計算する式もあるみたいだけど、初期型のリーフには当てはまらないかもしれないです。
SOH = 100 - 1.16*経年 -0.34/(10000/走行距離) -5
充電方法
自宅で充電する場合のリーフの純正の充電ケーブルは3種類らしいです。
・2010〜 3NA1A 200V専用で100Vでの充電はできない。
・コンセントの変換アダプタで100Vでの充電ができる。
・コンセントの変換アダプタで100Vでの充電ができるが、アースが必要。
という種類があるようです。(3NK0E、3NK5E等)
付属の充電ケーブルは、200Vのみの対応のため、amazonで100Vで充電できるケーブルを探しました。
色々あったのですが、一番小さい電流値の6Aが選べる充電ケーブルを購入しました。
トヨタのプリウスの充電ケーブル(G9060-47110)が100V時は6Aらしいので、選択肢になりましたがamazonのものは600〜1500Wまで選択できるタイプだったため、そちらにしました。
今後、駐車場に200Vのコンセントを増設する予定です。φ2.0で足りるみたいですが、φ2.6のケーブルが推奨されているので準備して、念の為、黒のPFD管で配管する予定です。
バッテリーの劣化を進めない方法
色々調べたり電池に詳しい方に教えていただき、「充電量は80%〜30%を維持して、充電時はなるべくゆっくり」がバッテリーの劣化を抑える方法という事でした。
車のタイマーで設定できる上限の80%は良いとして、すでに50%劣化しているため、下限の30%がどれぐらいかという事が難しいです。
バッテリーの充電メーターは12段階なので、7か6メモリまで使う。
つまり、10〜7メモリを通常の使用範囲としたいと思います。
その他に、回復走行という方法もあるらしいです。
走行、急速充電、走行を繰り返し、走行中も加速と回生充電をすると電池残量が回復していくとのことです。
上記のやり方だと、電池の温度が高く、充電後の放電しやすい状態の良い時に使用することで、バッテリーメンテナンスシステムのバグをついた数値的な補正をしているだけなのかなと。
つまり、物理的にバッテリーが回復しているわけではなく、見かけ上が回復しているだけとも考えられます。
ただし、バッテリーメンテナンスシステム上で実際より低めに制限している可能性もあるので、それをリセットする方法としては有効なのかもしれません。
(追記 やはり50%前後つまり30%~80%ぐらいの運用が良いようです。)

(追記 100V6Aの充電を20日ぐらい続けたところ、走行距離が若干、増えました。
ECOモードの12ゲージで76km→79km。
たぶん、セルのバラツキが減ったからだと思います。)
(追記 SOHに関係するHx=コンダクタンスを下げない方法としてSOC=充電率を40%以下や10度以下で運用するという方法があるようです。ただし、劣化は止められないため、制限以上になったときに、一気に劣化が進むという事があるようです。)

警告音
ドアを開けるとピーピーと鳴るようになり、よく考えるとETCカードを挿しっぱなしの時に鳴るようです。
オフにできるのですが、ピーピーじゃなくて、「ETCカードが刺さっています」という警告の音声になぜしなかったのだろうという疑問。
持病(設計ミス?)
サスペンションのアッパーマウントが錆びてネジの強度が下がり脱落するという事が頻発しているようです。
ボンネットを開けて、運転席側のワイパーの付け根のプラスチックカバーを開けます。
(反対側にも同様の構造です。)

すると、案の定、ぼろぼろになったネジが・・・。
車検はディーラーで毎回受けていた車なのに・・・。

沖縄の場合、風の強い日の翌日は、ガラスに塩がびっしり付いていて、ウォッシャーで流します。
そのワイパーの根元に水がたまるので、それを凹んだカップで受けていれば、こうなりますよね。

掃除機で破片を吸って、軽く磨いて、亜鉛塗料を厚く塗って、厚いアルミホイルで包んで蓋をしておきました。定期的な確認が必要そうです。
走行中に脱落するらしいので、一応、上記のサイトからリコールの報告をしておきました。
今後の改造
リーフから電源を取る
せっかく、大きな蓄電池があるので、停電時には電源(AC100V)を取りたいです。
防災的にも誰かのお役に立てます。
ただ、純正オプションの「LEAF to 100V」やV2Hは数十万円と高すぎます。
そこで、普通車と同じように鉛バッテリーから取り出します。

大容量もできないことはないみたいだけど、結局は、DCDCコンバータ(メインバッテリーから補助バッテリーへの充電)の容量次第。
リレーは120Aのため、12Vx120A=1440Wということで
瞬時だったら、鉛バッテリーから供給できると考えると、定格500Aぐらいまでなのかなと思う。
正確には、測ってみた方が良いかなというところ。
起動電流などを考えると、1000Wぐらいの大きめのインバーターを買って、500Wぐらいまでの家電しか使わないという方法もあるけど、緊急時は容量オーバーして使ってしまいそうなので、個人的には、ボトルネックをインバーターにした方が良いかなと思います。
注意点として、車内の12V電源からは10Aまでつまり120Wまでしか取れないです。
(たぶん、ヒューズが切れます。)
スマホやノートパソコンの充電には十分使えるのですが、120W未満でもモーターやポンプのある機器の場合は、起動電力で3倍ぐらいが必要となるので気をつける必要があります。
バッテリーの交換
電池が劣化してきているため、交換できると嬉しいのですが、買い替え需要を考える日本企業の戦略(松下の切れる電球、ソニータイマー)が日産も同様なのか、メーカーとしては安くはやってくれません。今では、中古の電池への交換でも60万円ぐらいと、中古車の価格より高いです。。。

一方、一部の車屋さんで、安く交換してくれる所があるようです。
リーフの中古10セグバッテリー、何と13万5千円とな! こら安い。初期型リーフ乗りに朗報です!
24kWhを40kWhへ交換

東芝のSCiBへの交換が可能なら、もっと使い勝手が良い車になると思うのですが、、、
ソーラーカー化
EVはSEV(ソーラーカー)への過程と私は思っています。
人は、基本は昼間に活動し、多くの駐車場や道路には日射があるし、直流のソーラーパネルと蓄電池の相性が良いためです。
海外では、リーフやテスラのソーラーカー化をする方もいらっしゃるみたいです。
考え方によっては、ソーラーパネルがついたプリウスPHVからガソリンエンジンを外した感じです。
フレキシブルソーラーパネルとポータブルバッテリーでできるので、案外、簡単にできそうですが、いざ、実装するとなると色々と出てくるのかなと思います。
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